3月12日にウェブ接客プラットフォーム「KARTE」をリリースしました。
おかげさまで多くのメディアで紹介いただき、多くの方にシェアしていただきまして、初日だけで100サイト以上にご登録いただきました!簡単登録でスタートできますので、まだの方も是非お試しいただければと思います。
今回は、昨年7月に初めての資金調達を発表してから半年ちょっと準備してきた中で、特にコレ大事だったなーと思うものを紹介しようと思います。
とても長くなりそうなので、今回は3つに絞ってみました。
1. 人財には先行投資する
よく事業は人がすべてと言いますが、プレイドも人を最重要視して日々事業を進めています。よく「もうそんなにいるの?!」と言われますが、現在社員で17名、インターン生含めて20人ちょっとの体制です。
実は先手先手で種まきを進めてきていて、長いメンバーは2年くらい口説いて口説いてやっとジョインしてくれたメンバーもいたりします。条件は1つだけ。自分より(既存メンバーより)優秀な側面を持った人を採用すること。
通常は事業がある程度進んだ段階で採用を加速し、適宜必要な人材とその人数を確保していくんだと思います。事業と人材のマッチング精度を高めることや、バーンレートを上げすぎないことが主な理由だと思います。
ただ僕らは人財採用をかなり前倒しで進めてきました。目的はいくつかありますが、その中から3つご紹介します。
- 意思決定の精度を上げる
- 成長基盤の構築に着手する
- リリース時点での初速をつくる
なぜそう考え、結果どうだったかを以下簡単に。
- 意思決定の精度を上げる
意思決定する過程ではキャッチボールできる環境がとても大切だと考えています。いいアイディアも、よくないアラートのキャッチアップも、リスクヘッジも、一定数のメンバーがいた方が圧倒的に効率的に生まれ、スピードが上がり、結果活動にレバレッジがかかります。メンバー間もそうですが、社長である僕やCTOのキャッチボール相手が要所要所にいてくれたことは非常に重要でした。
- 成長基盤の構築に着手する
よく起こりがちな問題として、成長過程で経営層がボトルネックになるとか、事業と組織の成長にメンバーが追いつかないとかいったことがあると思います。一度そこに陥ると脱却するまである程度時間を要します。会社及び事業の成長が一番重要なので、僕はなるべく各人に裁量をわたして会社のポテンシャルを最大化していきたいと考えています。任せることは同時に多少のストレスやリスクも発生しますが、事業スピードと将来の成長性を阻害しない強いチーム基盤を構築するため、当初より意識的に進めてきました。プレイドでは幸いにも経験豊富な仲間を集まっていることも相まって、しばらくは個がリードする期間が続くとみており、ここについても先手を打っていけそうです。
- リリース時点の初速をつくる
KARTEのプレスリリースをご覧いただくとわかりやすいですが、リリース時点でかなり魅力的なクライアント様にお使いいただいており、社内でよく言っていた「垂直立ち上げ」が実現できつつあります。もちろん営業面の話だけではなく、モノとしての魅力はもちろん、リリース後のオペレーション・サポートに必要なサービスレベルの達成においても、人財への先行投資は大きな意味がありました。
このような状況があるからこそ、僕は遠慮なく次へ進むことができます。
売りたいときと買いたいときのタイミングは異なるもの。人財についても動きたいタイミングと来て欲しいタイミングは異なるものだと思います。採用は平均的に3ヶ月はかかると言われていますが、本当にコアを担える優秀な人財は3ヶ月ではまず無理だと思います。
だからこそ普段から動き続け、そのチャンスを逃さない必要があります。採用活動頑張らないとと意識している時点でダメなんだと思います。(めちゃくちゃ自戒を込めて。。プレイドに興味ある方、ぜひご連絡ください!)
2. いい意味で疑い、精度を高める
事業を進めていると、サービスへの意見や要望、事業推進における意見などいろいろな情報が社外から入ってきます。もちろんそれは人から来るものもあれば、書籍やウェブの記事など多岐に渡ります。
ただ、素直に受け入れすぎると、成功しても失敗してもそこから学ぶ感度が低くなると思ってます。得られる経験が全く変わってくるので、成長スピードも当然変わります。仮説なくして成長なし。スタートアップは人が命なので、初期メンバーの成長スピードが遅いとかなりヤバいです。
僕はもともと人の言うことや本に書いてあることを結構疑うタイプでして、入ってくる情報を自分なりに抽象化して経験とあわせて本質に向かわないと気持ち悪くて仕方ないタイプです。とはいっても「自分を疑うこと」はすごく難しい。
CTOの柴山がよく言うんです。
人は間違える生き物だ
と。
脳科学も学んでいた彼に言われると、なんだか説得力があります。(脳科学と関係なさそうだけど、そこは素直に受け取る…)
本当に必要なのか、なぜそう思うのか、なぜその意見や反応が出るのか、などなど。自分の経験も含めポジティブに疑うことで、意思決定の精度は格段に上がると思います。
そして次の項とあわせることが重要だと思っています。
3. わからないことを受け入れる
ポジティブにあきらめるとでも言えばいいでしょうか。いわゆるビジネス経験が豊富だったり頭のいい人は答えを出すことに執着しがちで、あきらめることが苦手です。自分もそういうところがありました。
ただ「わからないことはいくら考えてもわからない」んです。
KARTEを進める中で日々「わからないこと」にブチ当たりまくります。誰もやっていない、全く新しいことの実現を目指しているわけですから当然ですよね。その辺に答えが転がってれば楽なんですがそうもいきません。
「わからない」ことを認める勇気がないと、手段の目的化的なことをしてしまったり、軸のズレた仮説を置いてしまったりします。そして質の低い間違いが起こる。いわゆる学びの少ない間違いです。
わからないことを延々と考えるよりも、早々に降参してとりあえず動いて確かめる。そしてその後の「軌道修正のスピード」をマックスまで高めることが何より重要だと思っています。それが精度とスピードを上げるひとつのポイントじゃないかと。とか言いつつたまにやっちゃうんですが…。
言うは易く行うは難し。これからも精進します。
今回あげた3つはリリースまでに限って重要なことではなく、これからも重要なポイントばかりだと思います。どうすれば正しいか、という方法論に正解はないと思うし、会社や事業、組織によってもベストプラクティスは異なるのかもしれません。
ただ少なくともプレイドの事業運営においては上記3つが大切であると考えており、そこがリリース時点で体感できていることは非常に大きいと感じています。