KARTE1周年とウェブ接客のこれから

3月12日でウェブ接客プラットフォーム「KARTE」は1周年を迎えました。

これまでご支援くださった皆様、KARTEを愛用いただいている皆様に感謝申し上げます。

本日KARTE 1st Anniversaryのインフォグラフィック(こちらからご覧ください)を発表いたしました。その中でも触れていますが、初年度のKARTEは非常に順調に成長できたと考えてます。

今回は初年度の実績やどこに注意して進めてきたかなど、簡単に振り返っておきたいと思います。

 

初年度の実績

昨年3月のリリース時点と今年2月末時点の数字を比較してみます。

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まだ最初の一歩ですが、ある程度順調に成長できました。今回発表していませんが、KARTEによる利用企業様の売上リフトアップも相当な額になってきています。少しずつですが、企業様側でのウェブ接客体制も変わりつつある感触を得ています。

 

やってみて感じたこと

事業進捗とともに感じたことがいくつかあります。

1. どの企業にも共通する潜在課題

様々な企業様とのお話を通じて、表現やディティールは違えどもう一段深いところで共通の潜在課題があると感じています。ECか不動産か金融かといったカテゴリによるものではありませんでした。

それは「ウェブサイトではお客さんが見えていない」ということ。サイトヘルスの把握は行っており、それに対して施策も行っている。ただ前述の理由によりそれら取り組みの効果が正当に生み出されていません。感覚的にはPDCAを続けるものの効果が積み上がって行っていないようなイメージです。

2. 「ウェブ接客」というワードの拡散スピード

2014年は「ウェブ接客?何?チャット?」というイメージが多かったですが、2015年はそこに変化が生まれた年でもあります。実際に「ウェブ接客ってなに?」と問うとまだ人によって認識がわかれるフェーズですが、皆さんぼんやりイメージがある。感覚的には、2016〜2017年で活用が本格化し、その後数年かけて上位層から全体へ浸透していくと思います。

3. ウェブ接客のポテンシャルの大きさ

現在のウェブはほとんどの取り組みがセッション評価(その来訪中の成果計上ベース)となっていて、接客は新しい視点の創出やそれらの浸透につながると考えています。例えばLTV(ライフタイムバリュー)などもその1つの視点です。

実際にKARTEの解析データからも、接客がCVRだけでなく、来訪回数(再訪への効果)や購入単価の向上に大きく寄与することが見えてきています。

売上公式

売上公式を上記とした場合、それぞれの指標を10%ずつ改善できれば売上は33%増大します。すでに取り組んでいる集客施策で来訪数を33%伸張させるより難易度は低く、かつサービス体験の本質的な改善でもあるわけです。

導入サイトにおけるウェブ接客のカバレッジ(全体UUに対して接客を受けた経験のあるUU)は拡張余地がまだまだ多分に残されており、今後より重要な取り組みになってきます。市場としても、様々な企業の参入もあって急速に拡大していくと思います。

 

大切なのは自身を見失わないこと

KARTEリリース後の1年、様々試行錯誤しながら進めてきました。

日々実にいろいろなご要望をいただきます。例えば「他社にはこういう機能がある」「解析機能がほしい」「わかりにくい」といった機能面の要望、「全部やってほしい」「とにかく事例がほしい」といった運用面の要望、「競合さんがこう言ってましたよ」「同じ業界の実績がないと」「安くしてほしい」といった営業側面での要望など多岐にわたり、特に営業やサポートなどフロントに立つメンバーはその影響を受けがちであり、額面通りの解決を考えがちです。

ご要望いただけることは本当にありがたいことであり、解決すべき課題です。ただ、お客様に価値を届けるためには、それらのご意見・ご要望を正しく吸収しつつも、「自身を見失わないこと」が一番重要でした。色々な声を抽象化し、なるべく本質的な解決に近づくよう改善し、企業様の期待値を超える。そのあたりの舵取りは満点ではないもののある程度うまくやれたと思っています。

自分たちが最終的にどういう価値を提供したいのか、そこがブレはじめると全てが崩壊します。原点と目的地、これらはいつ何時も忘れてはならないと強く感じました。

1年経った今、KARTEの利用継続率は極めて高い水準で維持できており、ありがたいお言葉をいただくシーンも増えてきました。当初振り向いていただけなかった企業様でのご導入も進んでいて、この順回転を継続していくため全力投球しています。

事業進捗とともに人員数も昨年比で倍の30名を超え、この年末に向けてチームはさらに大きくなります。プレイドの内面を見直すことも、2年目の大きなチャレンジになりそうです。

 

今後どうなる?

我々の定義においてウェブ接客は「お客様を知る(インプット:データ、ナレッジ)」と「お客様にあわせる(アウトプット:手段、コンテンツ)」から構成されます。リアルの店頭での接客をイメージすればわかりやすいですが、お客様をどれだけよく知り理解できるかが接客の起点です。

そしてそれら構成要素は、ものすごいスピードで変化していきます。データは今後ますます多様化していくし、例えばリアルのデータ化も進むでしょう。膨れ上がりつつも、個客の可視化を促進する側面があります。他にも、SNSやメッセージングアプリなど、事業者にとっての顧客接点は今後も増えては消えを繰り返すはずです。

消費におけるパワーバランスが消費者に偏り始めている昨今、「個客」を中心に据えた事業活動は間違いなくキーになってくると考えており、そんな大きくて早い変化に、シンプルに、そして簡単にアジャストできる環境が必要です。

サービス提供者の想いを形にした膨大なコンテンツ(サービスや商品、体験)を、伝えるべき人に伝える。今はナビゲーションとしてサイトに存在するパーツの再考も含めて、人とコンテンツのつながり革命が進んで行くと考えています。いずれ個客軸のマーケティングが、既存のマーケティングと並存するようになり、ECがカタログ型ECから脱却するタイミングもいよいよ到来します。

そしてその実現においては、リアルタイム個客解析がベースになると確信しており、我々はウェブ接客を中心に、引き続きそういった世界観の実現を目指します。

 

仲間も引き続き募集中です。(ご応募はこちら

 

新オフィスの狙いとこだわり

10月にオフィスを移転しました。

そして先週初めにプレイドとしては2回目の移転パーティを開催。200名を超える方々にお越しいただき、熱気と希望あふれる場になったのではないかと感じています。お越しいただいた皆様、ありがとうございました!次回も是非お越しください。

移転パーティ

 

今回は新オフィスの狙いとこだわりポイントをご紹介します。いつか誰かの参考になれば幸いです。

まずはここから。

 

なぜ五反田へ来たか

理由はシンプルに3つです。

1.  駅が近い

まずなんといって今のオフィスは駅に近い!改札出たらオフィスがもう見えてます。歩いて20秒、走れば5秒フラットで着きます。駅までの距離は機動性に結構直結するもので、恵比寿時代は6分、渋谷時代は15分強かかっていました。渋谷時代、真夏に3往復したときは真剣にツラかったです。

2. 物件が良い

オフィスと自分たちとの相性みたいなものがあって、「気」とでも言うんでしょうか。初回内見時から雰囲気に惹かれ、窓からの眺望に惹かれ(すごい抜け感です)、僕の中では今回は一択でした。

カウンターからの風景
プレイドメンバーに一番人気の場所、青空が気持ち良い

ちなみにクリアビジョンの関口さんはもう何も言わなくても抜け感ある物件をご紹介くださいます。いつもありがとうございます。

3. コスパが良い

より大きな事業進捗を目指し移転するわけですが、前回のオフィスサイズは28坪(約100㎡)、今回のサイズは150坪(約500㎡)、すなわち会社の現状とのギャップが初期は大きく発生するわけで、できる限り予算を抑えたいのは当然ですよね。ただ成長余地も確保しておきたい。

恵比寿や渋谷と比べると五反田は坪単価が1万円以上安いので、軽く月150〜200万ほど固定費が変わります。拡大する1歩目として五反田のコスパは素敵だなぁと思います。五反田にベンチャーが集まる理由の1つかなと。安くてウマい店も多いし。

3-2. コスパが良い@おにやんま

この界隈では美味いうどんといえば「おにやんまなわけですが、激近です。時間がなくておにやんまタイムアタックをやってみましたが、滞在を8分から6分にすれば離席から10分で戻れますね。コンビニ飯より早くて安くて美味いとか最高。初めての人は最上段のデカいメニューボタン押しておけばOKです。

タイムアタック

 

とまぁなぜ五反田を選んだか書いてみましたが、ほぼほぼ物件の魅力になりまして、五反田の魅力はシンプルにコスパだと考えていたことが整理されました。そういえば、「次は五反田!」と言ったとき社内ざわついてたなぁ…。でも来てみると西口方面は雰囲気も良いし、ベンチャーもどんどん増えてるし、気張らなくていい素敵な街だなと結局みんな満足してます。笑

 

新オフィスの狙い

会社のメンバーはインターン生を含め現在20数名ほど。会社の人格(文化)ができてきたり、事業的に大きな飛躍を目指したりと濃密な1年になりそうです。そんなこともあって、次の3つをテーマにオフィスをデザインしました。

1. 人が行き交う

人が動き、活気をもたらすオフィスを目指しました。固定化された停滞感の漂うオフィスではなく、そこらじゅうでコミュニケーションが発生するような。リラックススペースをオフィスの両端に設置する、仕切りが無い、など結構いろんな仕掛けがあります。今の所狙い通りにみんな動き回ってます。

2. パフォーマンスが上がる

新オフィスでは自席以外の“逃げ場”を多く設けています。広さにしてオフィス全体の半分を贅沢に使い、7種類のワークスタイルを実現しています。五反田は恵比寿ほど社外で切り替えやすい街ではないので、社内でその環境を用意しました。

3. 未完成な感じ

事業の現状を鑑み、どことなく未完成で、発展余地を感じるようデザインいただきました。事業進捗とともに発展させていきたいと思っています。

ラウンジ

リラックス

 

 こだわりポイント

いろいろこだわった中、5つに厳選してご紹介します。

1. カフェ・バーカウンター

プレイドは全社的にコーヒー好きで、結構マニアックなレベルの人もいます。コミュニケーションの1つのキッカケにもなるよう、弊社コーヒー部監修のもと気合入れてデザインいただきました。ただ、実は見た目ほどコストはかかっていないとか。mountain house architects山家さん、ハンパない仕上がりさすがです。

カフェカウンター
自慢のカウンター。鉄板をはるアイディアはsightglass coffeeを参考に
カフェカウンター
コーヒー部が日々おしゃれなアイテムを追加

2. プレイドラウンジ(仮称)

Max50人ほど入れるカフェ兼イベントスペースです。KARTEのお客様、パートナー様向けのセミナー開催はもちろん、社内勉強会、社外ゲストをお招きしたイベントなど様々な場を開催予定です。使いたい方がいたらお声がけください。

ラウンジ
サッカーW杯日本代表を応援したり

3. 音

オフィス内には目立ちませんが良い感じにスピーカーを設置しています。エリアごとに音量調整でき、いろんなシーンに適応できるなど満足度高い仕上がりです。試しにワイルド・スピード的な映画を大音量で流してみるとヤバかった…。

スピーカー
BOSEのスピーカー。ブランドにうるさい弊社S氏も納得

4. 芝生の長さ

人工芝を敷き詰めたリラックススペースがあるんですが、これはマジで悩みました。20mmか、30mmか、それとも40mmなのか。トレイルヘッズの山口さんにサンプルをいただき、2週間ほど自席の右手の位置に配置しサワサワし続けました。(実際には床だからそんな触らないけど…)

結果、松竹梅の真ん中、30mmに決めました。理由は20mmだとチクチクするし芝生感が弱い。40mmだとふさふさすぎて、うっかり鍵でも落とそうもんなら紛失しそう(ゴミ溜まりやすそう)だからです。今のところ大満足です。ちなみに土禁エリアです。

芝生
CTO柴山の念願が叶いました。ここで寝れます

5. ホワイトボードの粉受け

もっとも小さなこだわりです。ホワイトボードでペンやイレーザーを置くところです。意匠的なクールさを維持したく、粉受け先端を折り返すか否かで議論に。結果、粉受けの角度を90度から88度に2度だけ上向きに調整することで転がって落ちるリスクを回避できました。内装さんが「えっ、2度?!」と言われたことを今も覚えています。

ホワイトボード
見た目じゃ全然わからないけど2度上向き

 

あまりにみんなの満足度が高いため、なかばというかほぼほぼ自慢になっていますが、とにかく快適なオフィスを作っていただいた関係者の皆様に感謝しきりです。移転の際のサンプルに、とりあえず遊びに行きたい、などお気軽にご連絡いただければと思います。

座席がたくさん増えたので、仲間も引き続き募集中です。(ご応募はこちら

プレイドのみんな

2回目の資金調達を行いました

本日、Fidelity Growth Partners Japanおよび既存投資家であるFemto Growth Capitalから5億円を調達したことを発表しました。昨年7月のフェムトさんからの資金調達以来、2回目です。(弊社リリースはこちら

まずはじめに、今回の活動においてお時間をいただいた投資家の皆様、メンバーのみんな、支援してくださった皆さんに感謝申し上げます。

なぜフィデリティさんか

フィデリティの日本代表、デービッドさんとは昨年12月のInfinity Venture Summit 2014 Fall Kyotoで初めてお会いし、今回のファイナンス活動を始めたタイミングから改めてコミュニケーションが始まりました。Launch Pad出場が引き寄せてくれたひとつのご縁です。

コミュニケーションは当初から非常にスムーズで、何度も議論を重ねて我々の現状と将来を非常にご理解いただけたと感じています。とにかくしっかり見ていただいている印象で、我々にとってポジティブかつ非常に勉強になったラウンドでした。

多くの方々とお会いするなかで、投資方針はもちろん、担当者の性格、好み、強み、リスク選好、相場意識、とか色々な部分が見えてきます。ということは当然、投資いただくお金にも性格というか色というか、そういうのが確実にあるわけです。ビジネスではあるものの、やはり人と人という部分が大きく、相性は非常に重要です。投資を受ける=結婚とはよく言ったもの。結婚したことないけど…。

そんななか、プレイドとしては前回ラウンドと同じポイントを最重要視していました。それは「ビジョンへの共感」、そして「共に挑戦する姿勢」です。それなくして調達はありえない。前回ラウンドで投資いただいたフェムトさん含め、フィデリティさんは圧倒的にここが強かった。自分たちより未来に興奮してくれてるんじゃないかというくらい。

事業面での支援はもちろん、将来のグローバル化含め、未来を共創できる非常に心強い仲間を手に入れたと感じています。フィデリティのみなさん、よろしくお願いします。フェムトのみなさん、引き続きよろしくお願いします。やったりましょう。

攻める準備は着々と

ウェブ接客「KARTE(カルテ)」はリリースから4ヶ月ほど経ち、非常に多くの企業様にご利用いただいています。導入実績等のビジネス指標は順調に成長しているものの、プロダクトおよびその世界観としては思い描く形はまだまだ遠いです。足元の圧に負けず、もっともっと攻める必要があります。

今回の調達目的は、人員および組織の強化、そしてプロダクト開発の加速です。世界の基準を作るこの事業に興味のある方はぜひ仲間に加わってほしいです。(全職種募集中。応募はこちらから

 

今後ますますアグレッシブにいきますので、みなさんぜひ応援してください。

KARTEリリースまでに意識していた3つのこと

3月12日にウェブ接客プラットフォーム「KARTE」をリリースしました。

おかげさまで多くのメディアで紹介いただき、多くの方にシェアしていただきまして、初日だけで100サイト以上にご登録いただきました!簡単登録でスタートできますので、まだの方も是非お試しいただければと思います。

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今回は、昨年7月に初めての資金調達を発表してから半年ちょっと準備してきた中で、特にコレ大事だったなーと思うものを紹介しようと思います。

とても長くなりそうなので、今回は3つに絞ってみました。

1. 人財には先行投資する

よく事業は人がすべてと言いますが、プレイドも人を最重要視して日々事業を進めています。よく「もうそんなにいるの?!」と言われますが、現在社員で17名、インターン生含めて20人ちょっとの体制です。

実は先手先手で種まきを進めてきていて、長いメンバーは2年くらい口説いて口説いてやっとジョインしてくれたメンバーもいたりします。条件は1つだけ。自分より(既存メンバーより)優秀な側面を持った人を採用すること。

通常は事業がある程度進んだ段階で採用を加速し、適宜必要な人材とその人数を確保していくんだと思います。事業と人材のマッチング精度を高めることや、バーンレートを上げすぎないことが主な理由だと思います。

ただ僕らは人財採用をかなり前倒しで進めてきました。目的はいくつかありますが、その中から3つご紹介します。

  • 意思決定の精度を上げる
  • 成長基盤の構築に着手する
  • リリース時点での初速をつくる

なぜそう考え、結果どうだったかを以下簡単に。

  • 意思決定の精度を上げる
    意思決定する過程ではキャッチボールできる環境がとても大切だと考えています。いいアイディアも、よくないアラートのキャッチアップも、リスクヘッジも、一定数のメンバーがいた方が圧倒的に効率的に生まれ、スピードが上がり、結果活動にレバレッジがかかります。

    メンバー間もそうですが、社長である僕やCTOのキャッチボール相手が要所要所にいてくれたことは非常に重要でした。

  • 成長基盤の構築に着手する
    よく起こりがちな問題として、成長過程で経営層がボトルネックになるとか、事業と組織の成長にメンバーが追いつかないとかいったことがあると思います。一度そこに陥ると脱却するまである程度時間を要します。会社及び事業の成長が一番重要なので、僕はなるべく各人に裁量をわたして会社のポテンシャルを最大化していきたいと考えています。任せることは同時に多少のストレスやリスクも発生しますが、事業スピードと将来の成長性を阻害しない強いチーム基盤を構築するため、当初より意識的に進めてきました。

    プレイドでは幸いにも経験豊富な仲間を集まっていることも相まって、しばらくは個がリードする期間が続くとみており、ここについても先手を打っていけそうです。

  • リリース時点の初速をつくる
    KARTEのプレスリリースをご覧いただくとわかりやすいですが、リリース時点でかなり魅力的なクライアント様にお使いいただいており、社内でよく言っていた「垂直立ち上げ」が実現できつつあります。もちろん営業面の話だけではなく、モノとしての魅力はもちろん、リリース後のオペレーション・サポートに必要なサービスレベルの達成においても、人財への先行投資は大きな意味がありました。

このような状況があるからこそ、僕は遠慮なく次へ進むことができます。

売りたいときと買いたいときのタイミングは異なるもの。人財についても動きたいタイミングと来て欲しいタイミングは異なるものだと思います。採用は平均的に3ヶ月はかかると言われていますが、本当にコアを担える優秀な人財は3ヶ月ではまず無理だと思います。

だからこそ普段から動き続け、そのチャンスを逃さない必要があります。採用活動頑張らないとと意識している時点でダメなんだと思います。(めちゃくちゃ自戒を込めて。。プレイドに興味ある方、ぜひご連絡ください!

 

2. いい意味で疑い、精度を高める

事業を進めていると、サービスへの意見や要望、事業推進における意見などいろいろな情報が社外から入ってきます。もちろんそれは人から来るものもあれば、書籍やウェブの記事など多岐に渡ります。

ただ、素直に受け入れすぎると、成功しても失敗してもそこから学ぶ感度が低くなると思ってます。得られる経験が全く変わってくるので、成長スピードも当然変わります。仮説なくして成長なし。スタートアップは人が命なので、初期メンバーの成長スピードが遅いとかなりヤバいです。

僕はもともと人の言うことや本に書いてあることを結構疑うタイプでして、入ってくる情報を自分なりに抽象化して経験とあわせて本質に向かわないと気持ち悪くて仕方ないタイプです。とはいっても「自分を疑うこと」はすごく難しい。

CTOの柴山がよく言うんです。

人は間違える生き物だ

と。

脳科学も学んでいた彼に言われると、なんだか説得力があります。(脳科学と関係なさそうだけど、そこは素直に受け取る…)

本当に必要なのか、なぜそう思うのか、なぜその意見や反応が出るのか、などなど。自分の経験も含めポジティブに疑うことで、意思決定の精度は格段に上がると思います。

そして次の項とあわせることが重要だと思っています。

 

3. わからないことを受け入れる

ポジティブにあきらめるとでも言えばいいでしょうか。いわゆるビジネス経験が豊富だったり頭のいい人は答えを出すことに執着しがちで、あきらめることが苦手です。自分もそういうところがありました。

ただ「わからないことはいくら考えてもわからない」んです。

KARTEを進める中で日々「わからないこと」にブチ当たりまくります。誰もやっていない、全く新しいことの実現を目指しているわけですから当然ですよね。その辺に答えが転がってれば楽なんですがそうもいきません。

「わからない」ことを認める勇気がないと、手段の目的化的なことをしてしまったり、軸のズレた仮説を置いてしまったりします。そして質の低い間違いが起こる。いわゆる学びの少ない間違いです。

わからないことを延々と考えるよりも、早々に降参してとりあえず動いて確かめる。そしてその後の「軌道修正のスピード」をマックスまで高めることが何より重要だと思っています。それが精度とスピードを上げるひとつのポイントじゃないかと。とか言いつつたまにやっちゃうんですが…。

 

言うは易く行うは難し。これからも精進します。

 

 

今回あげた3つはリリースまでに限って重要なことではなく、これからも重要なポイントばかりだと思います。どうすれば正しいか、という方法論に正解はないと思うし、会社や事業、組織によってもベストプラクティスは異なるのかもしれません。

ただ少なくともプレイドの事業運営においては上記3つが大切であると考えており、そこがリリース時点で体感できていることは非常に大きいと感じています。

ブログはじめました

あけましておめでとうございます。

2014年は会社にとって多くの変化があり、刺激的な1年でした。2015年はさらにアグレッシブで刺激に満ち溢れた1年にしたいところ。ということで、個人としても色々トライしていきたいと思ってまして、その第一弾がこのブログです。まずは1年続けられるようにゆるく頑張ります。

初回は2014年の振り返りから入ろうと思うのですが、そもそも僕らの会社(プレイド)や事業(KARTE)を知らない人もいると思うのでまずは簡単に紹介します。

 

2年目に出会ったサービス

プレイドは2011年10月に創った会社で、僕はその前まで6年半ほど楽天に勤めていました。会社は楽天を辞めてすぐに立ち上げたんですが、当初はECのコンサルをしたり、C向けサービスをやってみたくてiPhoneのアプリをリリースしたりしていました。

 

プレイドのロゴ
プレイドは「Play」と「Aid」の造語で、より楽しい世界を作るという意味をこめています。

自分がやるべきサービスは何かを探しながら1年ほど経過した2012年の8月、友人の紹介から新大久保のタイ料理屋で現プレイドCTOの柴山と出会います。

同い年、サッカーやってる、なんか波長合う、いいやつ!とまぁそんな感じで多分意気投合し、そこから隔週くらいのペースで柴山と会い、お互いが考えるビジネスと技術の考えをぶつけ合い、やるべきサービスを模索しました。その冬に1つの向かうべき方向性が定まりました。それが「KARTE」です。社外取締役の高柳のアイディアで白黒つくから「パンダほにゃらら」とかそんな愛嬌あるサービス名もありましたが、無数のサービス名を経てこの名前に落ち着きました。

 

ウェブに本当の意味での接客を

ウェブ接客プラットフォーム「KARTE(カルテ)」
ウェブ接客プラットフォーム「KARTE(カルテ)」

KARTEはリアルタイム解析をベースとしたウェブ接客プラットフォーム。簡単に言うと、「ウェブ で接客するための環境」です。

みなさんの事業では「接客」してますか?
僕らは接客を「お客様を理解し、お客様にあったサービスを提供すること」と考えています。それをウェブで可能にするためにデータを価値に変換し、誰にでも扱えるものにしています。

KARTEはみなさんのサービスのお客様を可視化します。これまでは過去のデータがベースだったけど、KARTEはお客様の一挙手一投足をリアルタイムに可視化し続けます。今この瞬間の態度変容まで可視化することができるんです。そして可視化したお客様に対して、その瞬間に最適なアクションを自動実行します。データの計測からそれを解析しアクションの完了までがたった0.X秒で実現できるんです。

ウェブの特性を生かしたリアルのような接客を実現できる日はもうすぐそこです。現在クローズドベータ版としてサービスを提供していますが、間も無く一般リリースを迎えます。興味を持っていただいた方は、KARTEのティザーサイトで事前登録を受け付けているので、是非ご覧ください。

KARTEという名前の由来や、サービスの詳細なんかはまた改めて紹介するのでお楽しみに。

 

2014年の振り返り

粛々と準備を進めてきた結果、2014年は会社にとって大きな変化がありました。去年の振り返りとしてトピックスを3つほど紹介したいと思います。

1. はじめての資金調達

2014年7月に発表しましたが、少し遡った同年5月末にプレイドとして初めての資金調達を行いました。フェムトさんという素晴らしいVCさんに投資いただけて、とても良いラウンドでした。

リアルタイム解析により新たな「ウェブ接客」を実現するプレイド、フェムトグロースキャピタル他より1.5億円を調達|株式会社プレイド http://bit.ly/1Hnd1sh

2014年の2月頃からファイナンスの活動を始め30〜40社ほどにお会いいただきました。どこのVCさんの誰に会うべきかバイネームで落とし込み、幸運なことにほぼほぼご紹介ベースでアポ調整を進めることができまして、図々しいなぁと自分自身思いつつも、会うべき人に会うことが重要だと思うし、これは本当に正しいプロセスだったと思ってます。ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。

全体的にはスムーズかつポジティブなラウンドだったと思います。とはいえ途中色々なことがありまして、投資契約の当日朝、契約書内の振込先の口座番号が1桁多いことに気づく的なサプライズが3つほどあり血の気が引きましたが、まとまってホッとしたのを覚えています。もう少し嬉しい気持ちとか口座残高を何度も見るとかそういうのあるのかなと思ってましたが、皆無でした。会社が潰れずに済んだとか、これで皆にちゃんとお給料払える、とかそんな感じでした。

とにかく色々勉強になりましたし、やはり経験に勝るものはないですね。次は次でまた違う何かが色々あるんでしょうけど、初回よりはうまく、そしてタフにやれると自分たちを信じてます。

2. 順調すぎる採用活動

僕は会社は人が全てだと思っています。よく言われることですが、自分より優秀な人をいかに巻き込むか、それによって会社のポテンシャルは全然変わってくる。資金調達の一番の目的は、KARTEの世界観を創っていくための人財獲得でした。

6月頃から本格的に採用活動を開始し、7月8月はもう不安しかありませんでした。初めての採用ですからね、もう今すぐ優秀な人に来て欲しいんです。資金調達直後ですから余計にそういうモードでした。ただ相手あってのことなので、そんな風に都合よくコトが運ぶはずないんです。頭ではわかっていながらも、自分たちの中で勝手に上がる期待値と現実のギャップに無駄に気持ちを弄ばれてました。

最悪このままいったら計画倒れすぎてやばいなーと感じていましたが、9月頃から風向きが変わり始め、一気に順調すぎる採用活動に一変。全てのメンバーが直接の知り合いや紹介ベースで、今では約20人ほどのチームになりました。去年の今頃はまだ正社員ゼロですからね、会社にとってはすごい変化です。採用は成果が出るまで3ヶ月以上タイムラグがあるとは聞いていましたが、その通りの結果になりました。

普段からずっと動いておく、採用開始後はとにかくギアあげて動く、そして信じて耐える。ですね。

1/6初詣@愛宕神社 CTO柴山のリュックの持ち方が旅先のマダムっぽくて気になる
1/6初詣@愛宕神社 CTO柴山のリュックの持ち方が旅先のマダムっぽくて気になる

今月は1年半以上口説いていた技術者がジョインするなど、新たに4名の仲間が加わりまして相変わらず絶好調。技術もビジネスも超優秀な人ばかりなので、もはや全社的に僕より優秀な仲間しかいないというなんとも幸せな状況です。

採用における必勝法なんてなのかもしれませんが、相手を知ること、そして気持ちをのせてビジョンや思いを伝え続けること。スタートアップが数多ある魅力的な企業に勝るには結局それしかないのかも。2015年はさらにいい人財の波を作りたいですね。

3. IVSのLaunch Padで入賞

12月の頭に京都で行われたInfinity Ventures Summit 2014に参加し、そのメインイベントであるLaunch Padに出場しました。結果は4位入賞。優勝だけを目指していたのでどうしても悔しい気持ちは先行しますが、審査プロセスで得たものは非常に多く、自分たちと自分たちのサービスを見つめ直すいいきっかけになり、今となっては入賞できて本当によかったと思っています。

Launch Pad登壇13社の素晴らしいプレゼン集はこちら

Launch Pad
IVS Launch Padでプレゼン中
Launch Pad
IVS Launch Pad 表彰式

Launch Padのオープニングミュージックは”The Launch / DJ Jean“なのですが、iTunesでDLして聞きまくってました。会場にその曲が流れた時はめちゃくちゃテンションあがりましたし、お陰さまで緊張もなく全力でプレゼンを楽しむことができました。音楽聞きまくる作戦、意外といい準備だったかも。

応募以降どんな審査過程で本番に向けてどういう準備したとか、またそのうちまとめたいと思います。そしてその反省生かして次こそは必ず優勝します。

IVSは次回宮崎でこの春に行われますが、新しいサービスを今作られている方は間違いなくチャレンジするべきだと思います。(次の募集ももう始まってます。)基本的にプラスしかないです。そして普段出会えない素敵な方々と出会い、繋がることができます。

1つ何かのイベントをマイルストーンとして置くことは、事業進捗とかチームの団結といった色々な側面で非常に良い影響が働くことを今回改めて実感しました。資金調達を発表した時も同じような感覚があったかもしれません。頻繁に作れるものではないですが、チャンスは自ら取りに行くものですし、会社にとっての節目をしっかり定期的に作っていきたいですね。

 

初投稿のさいごに

2015年はプレイドにとって飛躍の年。愛宕神社でのおみくじは、通常のおみくじ&恋愛みくじ共に大吉で準備万端です。早くだるまに目が入れられるよう、メンバー一丸となって頑張りますので、引き続きご注目ください!

だるま
愛宕神社で手に入れただるま。背中にはKARTEとShopping Tribeの目標が書いてあります。